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逆ハーレム小説「愛欲の施設」の由来

愛欲の施設はその名前の通り、愛と欲望の施設という意味で名付けました。
どういう内容かは、前に紹介しているのですが(逆ハーレム小説決定版【愛欲の施設】誕生秘話を参照)、主人公が美形家族にあれやこれやと愛されるお話です。

この小説のタイトルは随分悩んだ方かもしれません。

わりと、小説のタイトルはすんなり決まる方なので、紆余曲折を得て今の形に落ち着いた小説名といえるでしょう。

今では当たり前に「愛欲の施設(通称ラブシェル)」と使用していますが、もちろん書き始めた当初は名前など仮名でついていました。

・欲渦の輪廻
・溺愛の牢獄

など欲望にまみれたタイトルを使用していた気がします。
私の中で、囚われの身、監獄、牢屋、そういう陰険なイメージを連想させる、もっとドロドロとした逆ハーレムエロスになるだろうなと思っていたのでそういう名前の候補が多かったのでしょう。

奪い奪われ、翻弄され、悩み苦しむてきな。
他には渡さないという強い思いからくる、一種の拘束、束縛、所有欲のようなものを彼らは持っています。
そのため、主人公を隔離したがる傾向にあるんじゃないかなと漠然としたイメージをもっていました。

だけど、暗すぎるイメージは持たせたくない!

明るいイメージも似合わないですけど、暗すぎるのは重たい気がしたので何かいい言葉はないかと模索していましたね。

そこで、思い浮かんだのが「シェルター」です。

戦争や天災などの危機的状況に見舞われたときに逃げ込める場所。避難できる施設。
すべての災厄から守るため、彼らが主人公を迎え入れる家のイメージにピッタリだと思いました。

だけど彼らは愛ゆえにそこに閉じ込めたいと願っている。
そこでストレートに「ラブ」をつけて、ラブシェルター「Love Shelter」となりました。
でも、ラブシェルターってなんか薄いというか、彼らの裏の顔のようなものが見えないタイトルだなと思い邦題にしたのが愛欲の施設です。

直訳では愛の避難所。

なんか陳腐な映画のタイトルみたいですよね。
別に避難していった場所ではない。
彼らの住む家はどういう家なのか。

愛と欲望の渦巻く城のような籠(カゴ)。
自分たちが迎え入れるこの家こそが幸せだと錯覚させるため、あの手この手の罠を仕掛ける場所。
溺愛する女を甘くとろけさせる部屋。

なんだか羅列させるとすごい怖い小説ですね。
もちろんそういった内容をふまえて、麻薬、ドラッグ、中毒みたいな言葉もタイトルにいれてみようかとしましたが、それだと少し違うイメージになる。

欲望だけじゃない、愛がある。

愛の欲望。
そうだ、造語で愛欲!
愛欲の施設!

と、最後はほぼ勢いと感性で決めてしまいました。

狂った愛情は渦巻いていますが、もっと軽い感じで読めるはず。
連想ゲームみたいな感じ決まった小説名も、実は小説のタイトルとしてつけた名前の中で一番気に入っています。
興味ある方はぜひご覧下さい。