隣人に潜むファンタジー
梅雨が明けたというのに、関西はとても湿気が多く曇天の朝でした。
こんにちは、皐月うしこです。
ここ数年、ゲリラ豪雨や突然の雷など、天変地異かと思えるほどの悪天候になったりするので毎日注意していきたいですね。けれど、嵐の前の静けさとか、台風の前の暴風とか実は何気に好きだったりします。
何歳になってもファンタジーな脳みそなので、
「どこかで異世界のような出来事が起こる前触れなのでは!?」
と内心ドキドキしながら、すました顔で今日も社会人を送っているわけです。
今日は、少し趣向を変えて小説の可能性を見いだせるような日常をひとつ。
なんと、二カ月前に空き室になったお隣さんに人が入ってきたみたいです。なぜ「みたい」かというと、顔も見たことがないし、本当にある日突然洗濯物が干され、玄関前にポリバケツとホウキがひとつ。
噂ではどうやらカップルらしいのですが、声も聞いたことがなく、雨戸も閉まっています。
しばらく観察してみましたが、洗濯物の出し入れの時だけ雨戸をあけるようですね。部屋の中は暗いだろうに、ほとんど外出されているのでしょうか。お隣さんだというのに、お顔は拝見したことはありません。
そんなこんなでもう三日。私の妄想は膨らむばかりです。
実は逃亡している犯罪者なのではないか、とか。
何かの調査で身を潜めているのではないか、とか。
駆け落ちも同然で隠れて暮らさなければいけない理由があるのではないか、とか。
近所付き合いが希薄になった昨今で、挨拶を必ずしてくる人は減ったように思います。入所するときはあいさつにきても、出ていくときは夜逃げかと思うほどある日突然消える方もいます。
実はお隣さんが引っ越したことを知らなかった私。
大家さんは必ずリフォームをされる方なので、工事のおじさんと大家さんからその情報を知るという。
どうやら彼女と暮らすのに、お隣の男性は引っ越していったようです。
その方は夜でもサングラスをされる不思議な男性で、私が知っているだけでも二回彼女が変わりました。
家政婦・・・ではなく、お隣さんは見た。というやつでしょうか。
最後の彼女は一度だけ見ましたが挨拶してもかえしてくれなかったことしか覚えていません。
なかなか、濃いお隣さんでしたが、今度のお隣さんも濃い気がするので楽しみですね。
それにしても、今のところ生活がきちんとされているという印象ですが、生活音すらない静かな方ですし、カップルという情報しか仕入れていないので私の妄想は、ただただ広がるだけなんですけどね。
ファンタジー的に考えるのであれば、妖怪であるとか、暗闇でしか活動できない生物だとかそういうイメージです。
いつか解明される日がくるのかどうか。
タイミング次第で明らかになるとは思いますが、それまでひそかに妄想を楽しみたいと思います。