忘城の執事
ふと窓の外を見上げる。
空はどんよりと曇り、いつしか雨が降り始めていた。
「・・・あぁ。」
その美麗な顔を綻ばせて彼は瞳をふせ、形のいい唇でそっと息を吐いた。
「ようやくお越しくださいましたか。」
空の向こうに何を見たのか。彼の声には愛しさが溢れていた。
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ツイッターの「#140文字小説」に投稿した内容を深掘りするコーナー
タイトル『忘城の執事』
端整な顔を持つ彼は、孤独なお城の中でずっと貴女が来てくれるのを待っていました。
今か今かと、ずっと貴女がくるのを待っていたので、思わずその喜びが声になって溢れてしまった。
そんな一場面を妄想して書いたものになります。
このお話は、私がFancy Fieldを立ち上げた際に、どういうサイトなのかを紹介するために作成した文章雰囲気です。
イメージとしては、お城の持ち主であった前世の少女の生まれ変わりである貴女が、ひょんなことからこのお城へと招かれることになり、この執事と出会います。
彼は前世の少女を慕っていたのですが、その生まれ変わりである貴女が城に訪れてくれたことを知り、嬉しくてたまりません。
溺愛してくれる美形。
でも、彼の存在やこの世界を受け入れるかどうかはあなた次第。
サイトに訪れてくれた人たちを迎えるにあたり、彼のような忠犬で溺愛してくれる美形に愛される夢を見てほしいという、思いをこめております。