ファンタジーを書くには表現方法が必要?

小説を書くのに時間が空いてしまった場合。私はよくリハビリとして、風景や天気を表現してみることから始めます。

例えば今、見上げた空を文章で表現してみてください。

晴れ
曇り

それとも雪でしょうか?

天気を単語で表すのは簡単で、小説家でなくても誰でも毎日のように会話の中で使っているのではないでしょうか?

暑いなーとか
寒いなーとか

でも、小説や物語で日常にありふれた自然ほど曖昧なものはなく、その単語ほど奥深い表現ができるものはないと私は思うのです。

私生活が忙しく、小説を書く時間が空いてしまったとき、私は自分の表現感覚を取り戻すのによく天気を題材にしています。

その時見上げた空でもいいですし、目を閉じて浮かんだ空でもいいです。
空はどこにでもあって、途切れることなく果てしなく続いているので想像は無限に広がる気がします。

それを言葉で伝わるように表現する。

色、広さ、大きさ、そこにあるもの。自分のそのときの状況によってまったく違う顔を見せてくれる優れた教材だと思います。

あなたの見上げた空はどんな空ですか?

雲ひとつない晴天ですか?
薄い雲がかかった穏やかな水色ですか?
入道雲がソフトクリームの山みたいに積み上がっていませんか?
飛行機の音が響いて白い線が描かれていたり、荒々しく肌を撫でる風が吹き荒れていたり、今にも泣き出しそうなほど曇っていたり、イヤな予感がするような真っ黒な空かもしれませんね。

私の見上げた空は
街頭のない道を照らしてくれるほど大きな満月が浮かんでいました。

私は月が好きです。

見ているだけで癒されます。
特に満月なんかは思わず帰宅途中の足を止めて月光浴をしたくなるほど。
なので、私の書く小説の描写に比較的月の登場回数が多い気がします。
逆に、朝が苦手だからか、朝焼けのシーンなどは少ないと思います。

手で掴めるほど距離が近く感じる星空?
見たいですね。

海との境界線がわからないほど透明な青空?
綺麗でしょうね。

目を閉じて浮かぶ景色は、言い方を少し工夫するだけで作れるのでしょう。
それを繰り返し繰り返し表現することで、自分らしい言い回しが身に付くものだと思います。

ファンタジーを書きたいと思ってる以上、背景描写は必須なので、目を閉じるだけでパッと想像できるような空を表現できることがまず第一ステップでしょうか。

小説家を代名詞で使える日が来るように、表現方法を日々磨いていきたいですね。
そして読むだけで広がるファンタジーの世界へ、一人でも多くの人を連れていけたら幸せです。