生命師(せいめいし)を書くきっかけ
この物語は、私が人生で二番目に書いたお話です。
大学ノートに書き綴っていたものを編集して掲載しているのですが、当初のあらすじとは随分違った内容になってしまいました。
基本は変わっていないのですが、まだ青臭いというか、私の小説に対する若さがノートにはたくさんあります。
最初に書こうと思ったきっかけは、持っていたぬいぐるみを見て、こいつが喋ったらどうなるんだろうと想像したことです。
それがギムルという、中身がおっさん、見た目が激カワのうさぎになりました。
最初はもちろん可愛い感じの女の子で、ふわふわしたものが好きで、女子力高くて、などと想像していたのですが、不思議なものですね。
全く正反対になるとは、思ってもみませんでした。
そしてウサギが活躍するのかと聞かれると、これまた活躍というよりかは邪魔ばかりしてくれます。
困ったものです。
キャラクターを自分で作ったはずなのに、いつの間にかそのキャラクターが勝手に動き始めて思わぬ展開を起こしてくれる。そういう体験をさせてくれたのもこのギムル(物語上でのうさぎの名前)が初めてでしょうか。
生命師自体は魔法をベースに作った物語で、最初は魔法にありがちな火とか水とかを操る女の子を主人公に逆ハーレム要素を取り入れようと思っていました。
でも、面白くないなと。
そこで参考にしたのが、八百万の神です。
日本は古来より万物に生命が宿っていると考えてきた民族です。
モノを大切に。
耳にタコが出来るほどありきたりな言葉ですが、それを真剣に自分事に受け止めたことは、恥ずかしながら私にはありませんでした。
魔法とモノ。
それを融合させて誕生したのが、モノに命を吹き込むことの出来る人の総称「生命師」というわけです。
ファンタジー要素をたくさん取り入れたいと、王族、魔法、異民族と満載に詰め込んでいますが、自小説の中でアニメ化したら一番面白いんじゃないかと思ってみたり。
自惚れですみません。
もし興味を持たれた方は一度読んでいただけると嬉しいです。