パロディ題材「オズの魔法使い」
オズの魔法使いは誰でも一度は聞いたことのある有名な題材で、ライマン・フランク・ボームという方が書いた児童文学作品です。
私が最初にオズと出会ったのは幼稚園の頃でした。
子供のころから絵本が大好きで、特にポプラ社の発行する世界名作ファンタジーやブティック社の名作アニメ絵本シリーズを好んで読んでいましたが、当時は白鳥の湖や人魚姫に夢中でオズの魔法使いをきちんと読んでいたわけではありません。
平田 昭吾さんの描かれた絵が大好きで、彼の描くお姫様の絵が特に気に入っていたこともあり、主にお姫様が登場する話に目がいっていたんだと思います。
オズの魔法使いのあらすじは何となく知っていて、登場人物もそれなりに把握していましたが、今回お礼小説を書くにあたりきちんと読み返してみました。
まあ、特に間違った印象は持っていなかったのですが、パロディ化するのに必要なほど物語を自分のものには出来ていなかったので、理解するのにとても時間がかかっています。シンデレラ、白雪姫、桃太郎、赤ずきんちゃんくらいは、何も見ないで話しができるので、前回の白雪姫を題材にした愛欲の施設メンバーによるパロディはそれなりに形にできたように思います。
それに比べて、今回の難しいこと。
もともと、お姫様の要素を好む性格なので、いくらオズの魔法使いが「逆ハーレム&魔法」という好みのニュアンスを兼ね備えていても、主人公の女の子がたくましく、自分の力で解決していく話はあまり好きではなかったようです。
女の子は守られてなんぼ。
現実世界は強いのですから、物語の中くらいはか弱く、守られる存在でいたいという一種の私の願望からなる考え方が、オズの世界を好きになる邪魔をしているのでしょう。
そんなオズの世界をまとめてみました。
《あらすじ》
竜巻に乗って主人公のドロシーと犬のトトはオズの国へ運ばれてしまいます。その時、東の悪い魔女を倒し、銀色の靴を手に入れます。その後、元の世界へ帰るためにエメラルドの都を目指して旅をし、途中でカカシとブリキの木こりとライオンに出会います。彼らも望むものがあり、ドロシーとともにオズのもとへと旅をすることにしました。
賢くなるために脳みそが欲しいカカシ、ブリキでできているために心がないので心臓が欲しい木こり、弱虫なので勇気が欲しいライオン、彼らと力を合わせてオズの国へたどりついたドロシー。ところが、エメラルドの国でオズから与えられた条件は、西の魔女をやっつけてきてほしいというものでした。西の魔女は戦いを挑んできたドロシーを捕え、下働きをさせましたが、ひょんなことからドロシーがバケツの水を魔女にかけてしまいます。すると、水が弱点だった魔女はみるみるうちに溶けてしまいドロシーたちは無事に勝利を手にしたのです。
オズに約束を果たしてもらおうとエメラルドの都にたどり着いたドロシーたちは、そこで衝撃の事実を目にします。なんと、オズはドロシーと同じように竜巻でこの国にやってきたただの人間。
オズは気球を作りドロシーと国を出ようとしますが、出発直前になり犬のトトが飛び出してしまいます。帰る機会を逃したドロシーが途方にくれていると、南の魔女があらわれて、東の魔女より手に入れた銀色の靴を履き、かかとを三回鳴らせば元の世界へ帰ることができると教えてくれました。
そうして無事にドロシーは帰ることができました。
簡単にまとめるとこういう物語なのですが、これにパロディ化するには会話や多少なりとも工夫が必要です。
特に終わり方がなかなか決まらない。
創意工夫のしどころなので、もう少し考えてから完成させたいと思います。