フェンス越しの愛眼
男は空を見上げ、澄み渡る青空にその長い睫を一度だけ揺らした。
「いーねぇ。若いってもんは。」
白煙のくぐり抜けるフェンス越しに聞こえた少女たちの声が、男の視線を下げさせる。
そうして、冬に向かう温かな日 ...
「狂愛デルタ」いただいた感想へお返事しました。
こんばんは、皐月うしこです!
月を久しぶりに見ることが出来たので、とても嬉しいです。
寒くなってくると夜空がきれいに映えるので、その点は寒いことが楽しみだったりします。
ムーンライトノベルズにて公開して ...
名もなき花の色
穏やかな気候に恵まれて、また心は巡る。
悲しいことを洗い流し、つらいことを染み込ませ、それでもなお、懸命に咲く名もなき花に温かな笑顔は降り注ぐ。
「無事でよかった。」
またきっと会えるから。そこで咲き続 ...
「オルギスの盾と片恋の王」を夢小説にしました。
先日書き下ろした「オルギスの盾と片恋の王」の小説を夢小説にしました。
引き続き、ムーンライトノベルズでは掲載を続けておりますが、主人公の名前を変換して読みたい方はこちらからでもお楽しみいただけます。
夢小説「オルギ ...
書き下ろし「オルギスの盾と片恋の王」完結
先日からお伝えしていました通り、ベリーズ小説への出品作品を無事書き終えることが出来ました。
皆さま、応援とご協力ありがとうございます。
今回の作品の規定は、「恋愛ファンタジー×ヒストリカル」ということで、苦手なジャ ...
ロールキャベツ男子を知りました。
ムーンライトノベルズに掲載中の「魔力という名の免罪符」に感想をいただいた星華さま。
どうもありがとうございます。
二日遅れになってしまいましたが、返信いたしました!!
【魔力という名の免罪符】はこちらから ...
奪還
マダラ模様の雲が空を覆いつくす中、下界に幾筋の光が差し込んでいる。
「急げ、早く。世界にまだ光が届くうちに。」
焦燥にかられた後方に響く爆撃音。
「あいつらに越されるな、行け!」
隣で向 ...
暴虐の雨音
バケツをひっくり返したような雨の中。パシャパシャと水たまりにハマる足音が聞こえてくる。。
「はぁっ…はぁ…っ」
その手に抱えた大事なものを濡らさないように守りながら、彼女は焦燥にかられて通り過ぎていく。
神様の御用人7:瑠璃の月だけが知る神々の悲劇があった
メディアワークス文庫から出版されている「浅葉なつ」著者の「神様の御用人7」を読みました。
古事記や日本書紀を由来とするファンタジーのお話ですが、このシリーズ、私めっちゃ好きなんです。
今日、ようやく読み終わりました ...
忘却の劣情
しとしとと雨のカーテンに包まれた先で浮かぶ黒い衣。目深にかぶったフードの中の顔は見えない。
だが、冷笑に歪んだその唇がわずかに楽しみを含ませた。
「やっと見つけた。」
灰色に包まれた世界で、男は一人。 ...